2010年07月29日 (木) | Edit |
今週の月曜日、インデックス投資仲間の@mushitoriさんと千葉県某所でミーティングを行ないました。
いろいろな話題で盛り上がりましたが、概ねのテーマは生活防衛資金の考え方についてだったかと思います。
今回、私の勤める会社が破綻したことを受け、またリーマンショック時の投資家に与えた資産激減の衝撃話を交えながら、ある日突然やってくる強烈なインパクトのリスクに、生活防衛資金をどのように考え、そしてどのように備えるのが有効かということについてお酒を飲みながら議論し、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
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いろいろな話題で盛り上がりましたが、概ねのテーマは生活防衛資金の考え方についてだったかと思います。
今回、私の勤める会社が破綻したことを受け、またリーマンショック時の投資家に与えた資産激減の衝撃話を交えながら、ある日突然やってくる強烈なインパクトのリスクに、生活防衛資金をどのように考え、そしてどのように備えるのが有効かということについてお酒を飲みながら議論し、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
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生活防衛資金というのはたしか、著書 『投資戦略の発想法2008』 で木村剛氏が提唱した言葉であり、投資を始める前にまず支出額に対する2年間の貯蓄をしておくというものです。インデックス投資家の中でも広くこの考えが浸透しております。(リーマンショック後に出した 『投資戦略の発想法2010』 でも同じように提唱)
私は以前のエントリ 【それは突然やってくる!!(生活防衛資金を発動)】 でも触れたように、会社が突然破綻しても、生活防衛資金があったからこそ「心の余裕が出き、将来設計を見据えた判断もできた」と思っています。
また、違う一面でリーマンショックの衝撃を味わった方々の中に、冷静に「これは千載一遇のチャンスだ!!」と満を持して生活防衛資金として積み上げていたキャッシュを投入して、平均取得単価を安くできる恩恵を享受できたかたもいらっしゃり、この生活防衛資金(キャッシュ)のあり方というのはとても重要なものであるということが理解できます。
さてこの生活防衛資金(キャッシュ)、支出の2年分を確保するというセオリーがありますが、これは職を失ったり、家族が大病を患ったりといった非常事態にはそこそこの効力は発揮します(私も体験済み)。ですが、リーマンショックのような暴落が起きた時に当てはめて考えると、一概に2年分で十分とは言いきれない部分も出てきます。
<ポイント>
・精神許容度 (急激に資産が半減してしまった時の自身のストレス耐性)
・追加投資 (買付口数を増やし取得平均単価を下げる)
【精神許容度】
もともと 「どれだけ資産の目減りにまで耐えられるか」 というリスクに対しては期待リターンを求めることとは別に、アセットアロケーションの組み方でもある程度コントロールするわけですが、暴落時にはそれをも吹き飛ばしてしまうほどの強烈な資産の目減りをもたらします。その極端に目減りした資産を目の当たりにした時、人間はなかなか冷静でいられるものではありません。もっと下がってしまって、「相場が戻らなかったらどうしよう」「これ以上の資産の目減りは見たくない」と不安に駆られ、間違った判断をしてしまう心理状態になる可能性があります。それをある程度落ち着かせるためにも生活防衛資金を多く積んでおくことで、心理的負担を軽減できるのであれば2年にこだわらず自分が耐えうる金額を積み上げるべきだと思います。
【追加投資】
ドルコスト平均法は市場平均に連動するという考え方ですが、投資信託を毎日同額ずつ購入した場合ベンチマークにほぼ連動する動きを示します。しかし、信託報酬(手数料)分は間違いなくベンチマークを下回る訳ですから、こういった暴落時は口数を増やし平均購入単価を下げる「好機」として、機械的な毎回の買付以外でも購入する必要性があると考えます。資産規模の大小にもよりますが、焼け石に水程度の資産投入ではあまり効果は薄いので、ある程度のインパクトで暴落時に追加投資出来る程の生活防衛資金を積んでおくことも重要ではないかと思います。
まぁ、結局のところ、「いくら資産が目減りしてもまったく動揺しません!」という人にとっては、生活防衛資金が1か月でも3カ月でも2年でも関係ないわけでして、それぞれが許容範囲内でコントロール出来ていればいいという結論に行きついてしまうのですが、ここであえて2年という一つの基準に縛られている人がいるのであれば、自分の精神許容度を加味した生活防衛資金を今一度考えてみることをお勧めしたいということです。
投資を始める前に、ぜひ生活防衛資金をまず考えてみましょう!
(注)職探し関しまして、生活防衛資金によって金銭面では心の余裕ができたとしても、私などはたまたま運良く早い段階で次の仕事が決まりましたが、実際に仕事を見つける際に年齢部分ではかなり苦労しました。たぶん長引けば長引くほど苦しい局面になっていたと思います。時世が時世だけに自分の望む仕事が2年間で必ず見つかるかどうかはまったくの別問題という面もあります。

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私は以前のエントリ 【それは突然やってくる!!(生活防衛資金を発動)】 でも触れたように、会社が突然破綻しても、生活防衛資金があったからこそ「心の余裕が出き、将来設計を見据えた判断もできた」と思っています。
また、違う一面でリーマンショックの衝撃を味わった方々の中に、冷静に「これは千載一遇のチャンスだ!!」と満を持して生活防衛資金として積み上げていたキャッシュを投入して、平均取得単価を安くできる恩恵を享受できたかたもいらっしゃり、この生活防衛資金(キャッシュ)のあり方というのはとても重要なものであるということが理解できます。
さてこの生活防衛資金(キャッシュ)、支出の2年分を確保するというセオリーがありますが、これは職を失ったり、家族が大病を患ったりといった非常事態にはそこそこの効力は発揮します(私も体験済み)。ですが、リーマンショックのような暴落が起きた時に当てはめて考えると、一概に2年分で十分とは言いきれない部分も出てきます。
<ポイント>
・精神許容度 (急激に資産が半減してしまった時の自身のストレス耐性)
・追加投資 (買付口数を増やし取得平均単価を下げる)
【精神許容度】
もともと 「どれだけ資産の目減りにまで耐えられるか」 というリスクに対しては期待リターンを求めることとは別に、アセットアロケーションの組み方でもある程度コントロールするわけですが、暴落時にはそれをも吹き飛ばしてしまうほどの強烈な資産の目減りをもたらします。その極端に目減りした資産を目の当たりにした時、人間はなかなか冷静でいられるものではありません。もっと下がってしまって、「相場が戻らなかったらどうしよう」「これ以上の資産の目減りは見たくない」と不安に駆られ、間違った判断をしてしまう心理状態になる可能性があります。それをある程度落ち着かせるためにも生活防衛資金を多く積んでおくことで、心理的負担を軽減できるのであれば2年にこだわらず自分が耐えうる金額を積み上げるべきだと思います。
【追加投資】
ドルコスト平均法は市場平均に連動するという考え方ですが、投資信託を毎日同額ずつ購入した場合ベンチマークにほぼ連動する動きを示します。しかし、信託報酬(手数料)分は間違いなくベンチマークを下回る訳ですから、こういった暴落時は口数を増やし平均購入単価を下げる「好機」として、機械的な毎回の買付以外でも購入する必要性があると考えます。資産規模の大小にもよりますが、焼け石に水程度の資産投入ではあまり効果は薄いので、ある程度のインパクトで暴落時に追加投資出来る程の生活防衛資金を積んでおくことも重要ではないかと思います。
まぁ、結局のところ、「いくら資産が目減りしてもまったく動揺しません!」という人にとっては、生活防衛資金が1か月でも3カ月でも2年でも関係ないわけでして、それぞれが許容範囲内でコントロール出来ていればいいという結論に行きついてしまうのですが、ここであえて2年という一つの基準に縛られている人がいるのであれば、自分の精神許容度を加味した生活防衛資金を今一度考えてみることをお勧めしたいということです。
投資を始める前に、ぜひ生活防衛資金をまず考えてみましょう!
(注)職探し関しまして、生活防衛資金によって金銭面では心の余裕ができたとしても、私などはたまたま運良く早い段階で次の仕事が決まりましたが、実際に仕事を見つける際に年齢部分ではかなり苦労しました。たぶん長引けば長引くほど苦しい局面になっていたと思います。時世が時世だけに自分の望む仕事が2年間で必ず見つかるかどうかはまったくの別問題という面もあります。

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この記事へのコメント
生活防衛資金については、2001年初版の「投資戦略の発想法」で知りました。
その版ではおすすめポートフォリオもシンプルで、なるほどなと思ったものですが、2008、2010と進むにつれて、おすすめポートフォリオがだんだんヘンなものになっていった感があります。
生活防衛資金の重要性については不変(というか高まるばかり)ですが(^^;
その版ではおすすめポートフォリオもシンプルで、なるほどなと思ったものですが、2008、2010と進むにつれて、おすすめポートフォリオがだんだんヘンなものになっていった感があります。
生活防衛資金の重要性については不変(というか高まるばかり)ですが(^^;
>水瀬ケンイチさん
ありがとうございます!
生活防衛資金の考え方は既に2001年には提唱されていたんですね。特に世の中が不安定ないまこそ、大切なものだと私も感じています。
木村剛氏は私と同郷なのでちょっと応援していたのですが、残念です。。
ありがとうございます!
生活防衛資金の考え方は既に2001年には提唱されていたんですね。特に世の中が不安定ないまこそ、大切なものだと私も感じています。
木村剛氏は私と同郷なのでちょっと応援していたのですが、残念です。。
重要な書込みしました。ご一読をお薦めします!
2010/08/05(Thu) 06:01 | URL | Werder Bremen #-[ 編集]
>Werder Bremenさん
ありがとうございます!m(__)m
401kエントリにコメントしました。
ありがとうございます!m(__)m
401kエントリにコメントしました。
2010/08/07(Sat) 18:37 | URL | じろらも #-[ 編集]
はじめまして。うさみみといいます。
生活防衛資金の話の中で、精神許容度 (急激に資産が半減してしまった時の自身のストレス耐性)的な話を書かれる人は少ないので、思わずコメントしてしまいました。
うさみみはリーマンショックで含み損額で家族からの批判と、自身の余裕のなさに自らのストレス低さを意識しました。
投資額が増えると、変動額が増える。
「割合的に何割」ということでは語れなくなってきます。
これで大学費用がでたんじゃと言われてしまうと、とても耐えれるものではないですね。
(そこまではいわれてませんが)
今の様にそこそこ回復してしまうと、何も言われないですが、陰の極はどこまででいつまでかわからないので、この間のしんどさはいい経験だけど、しんどかったです。
これにじおらもさんが経験された勤め先の破綻が重なるともっと大変ですね。
いろいろ考えさせれました。
生活防衛資金の話の中で、精神許容度 (急激に資産が半減してしまった時の自身のストレス耐性)的な話を書かれる人は少ないので、思わずコメントしてしまいました。
うさみみはリーマンショックで含み損額で家族からの批判と、自身の余裕のなさに自らのストレス低さを意識しました。
投資額が増えると、変動額が増える。
「割合的に何割」ということでは語れなくなってきます。
これで大学費用がでたんじゃと言われてしまうと、とても耐えれるものではないですね。
(そこまではいわれてませんが)
今の様にそこそこ回復してしまうと、何も言われないですが、陰の極はどこまででいつまでかわからないので、この間のしんどさはいい経験だけど、しんどかったです。
これにじおらもさんが経験された勤め先の破綻が重なるともっと大変ですね。
いろいろ考えさせれました。
>うさみみさん
「市場に振れ幅はある」と理解していても、やはり実際に大幅な下ブレが起こり、資産が目減りしている現実を見てしまうと辛いものがありますよね。。
そこで長期投資にとってよからぬ発想、よからぬ行動を起してしまうようであれば、やはり自身の精神許容度を超えた領域にあるということですから、この部分を考慮することは大切なのではないかと思っています。
「これで大学費用がでたんじゃ!」はもしほんとにいわれていたらかなり辛いですね^^;
「市場に振れ幅はある」と理解していても、やはり実際に大幅な下ブレが起こり、資産が目減りしている現実を見てしまうと辛いものがありますよね。。
そこで長期投資にとってよからぬ発想、よからぬ行動を起してしまうようであれば、やはり自身の精神許容度を超えた領域にあるということですから、この部分を考慮することは大切なのではないかと思っています。
「これで大学費用がでたんじゃ!」はもしほんとにいわれていたらかなり辛いですね^^;
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